舟だんじりの始めは、元禄6年(1693)郡家浦の船乗り12人が乗った江戸廻船が、伊勢の大王崎で嵐のため遭難にあったが何とか無事に助かったことから、海と船に感謝し浦人が舟だんじりを伊弉諾神宮に奉納したのが始まりだといわれている。
享保16年(1743 )、洲本の漁師町で作ったのは、朱塗りの船で、天幕、吹抜、引き幕などの飾りをつけて、だんだん豪華なものになっていった。
各地の浦々(漁師町)では多くの舟だんじりが祭礼に出された。
伊弉諾神宮の他にも、鳥飼八幡神社や塩田の春日神社、湊口八幡神社などの村落にも次々と舟だんじりが造られ、船や車に幕を張り、旗や幟をたてて飾りたてたようである。
寛保3年(1743)ごろから、だんじりは大型化し、浄瑠璃入りで演芸などを行う地域も出てきた。その後、曳きだんじりが屋台風と五重のふとんだんじりに代わっていく。